鳥取市立久松小学校の6年生が、難民の子どもたちに服を届ける活動に取り組んでいる。サイズが合わなくなるなどして着なくなった子ども服を集め、企業を通じて送る。児童たちは11日に鳥取県庁を訪れ、服の回収箱を本庁舎1階ロビーに設置してもらった。
久松小の全校児童は、県が任命する「とっとりSDGs子ども伝道師」として学級や学年でさまざまな活動をしている。伝道師は、国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)について学び行動する子どもたちを後押しする県の制度だ。
今回は、ユニクロなどを展開する衣料品大手ファーストリテイリングの学習プログラム「〝届けよう、服のチカラ〟プロジェクト」に参加。難民のことを授業などで学んだ上で、段ボール箱に服の絵や好きなキャラクターなどを描いて回収箱をつくった。
11日は6年生の代表8人が県庁を訪問し、「ご協力をお願いします」と回収箱の設置を依頼。県政策統轄総局の松本典久総局長は「一緒に服の回収を進めていきたい。地域や家族と一緒に取り組んでいる活動の輪が、このプロジェクトを通じてさらに広がることを期待しています」と応じた。
梅林瞭成さん(12)は「授業で勉強したり自分で本を読んだりして、難民の方々のことをよく知ることができた。幸せに過ごしてもらうために、たくさんの人に協力してもらいたいです」と取材に話した。
県庁での回収箱の設置期間は30日まで。18日までは本庁舎、19日以降は第2庁舎のそれぞれ1階ロビーに設置される。対象は赤ちゃん用から身長160センチ程度までの子ども服で、夏服と冬服のどちらも可。迷彩やドクロマークなど戦争を思い起こすような服や、下着、靴下、アクセサリーは回収していない。
県の担当者は「着られる服を洗濯して持ってきてください」と呼びかけている。